シリーズ 地震対策⑥
停電に備える(照明編)

地震対策

地震のときに起きる停電にどう備えればよいのか。
今回は、照明に焦点をあてて考えます。

懐中電灯の落とし穴

非常時の灯りといえば懐中電灯。
防災対策の基本として備えている人も多いと思います。
しかし、懐中電灯だけでは停電対策は不十分です。

想定される首都直下地震や南海トラフ地震など大きな地震では、
停電が数日、場合によっては1週間以上続きます。
ライフラインが止まった自宅で生活を続けていくためには灯りが欠かせませんが、
懐中電灯は、生活用の灯りとしては不便なのです。

懐中電灯で照らせる範囲は意外と狭い

懐中電灯の光は直進性が高く、狭い範囲しか照らすことができません。
また、基本的には手で持って使う仕様になっています。
部屋全体の照明には不向きですし、トイレなども灯りとしては使いにくいものです。

そのため、在宅避難を想定した非常用の照明ととしては、
ランタンのような広い範囲をまんべんなく照らせる灯りが必要です。
懐中電灯しかない!という人はランタンもぜひ準備してください。

在宅避難生活にはランタンが必須

真っ暗闇をなくす

地震の停電リスクで最も避けたいのは、揺れに襲われた直後に真っ暗になってしまうことです。
地域全体での停電は、家のブレーカーが落ちた場合などとはまったく違います。
窓から街灯やまわりの家の灯りも入ってきません。
自分の手も見えない、本当の真っ暗闇がいきなり訪れます。

本当の真っ暗闇では、身動きがとれません。
津波のおそれがあっても避難できません。
余震に備えてドアを開けることもできなくなります。
むやみに動こうとするとけがをするリスクが高くなります。

枕元にスマホや懐中電灯があるから大丈夫?
地震の激しい揺れで固定されていないものはどこかに吹き飛んでいます。
場合によっては、自分自身も飛ばされて部屋のどころにいるかわからなくなります。

真っ暗闇をさけるためには、停電時に自動的に点灯する照明などが効果的です。
タイプ別にご紹介します。

停電対策用ライト

停電対策用ライトの一例

コンセントに差しっぱなしにしておくタイプの照明です。
常に内部のバッテリーに充電しているので、電源切れの心配がありません。
電気の供給が止まると自動的に点灯します。
コンセントから抜けば懐中電灯としても使用できます。
手動で点灯させることも可能なタイプもあり
ふだんから部屋や廊下などの足元灯として利用することも可能です。

センサーライト

センサーライトの一例

人の動きなどに反応して一定の時間、点灯するライトです。
電池式や充電式があります。
地震の揺れや停電に連動して点灯するわけではないので、
停電時にうまく点灯するように設置場所を十分検討する必要があります。
一方で、種類が豊富で価格も停電対策用ライトよりも安価です。
夜間帰宅したとき用に玄関や廊下に設置する、照明のない収納に設置するなど
日常的にも便利に使うことができます。

ホタルック

株式会社ホタルクス Youtubeより

消灯後もしばらくの間(2~3分)ほのかに明るさを保てる照明です。
電池を使用しているわけではないので、電池切れの心配はありません。
消灯時に停電が起きたときにもホタルックが点灯します。
ふだん使う部屋の照明の機能なので追加的なコストがかかりません。

やってはダメ!危険なNG行為

ロウソク

ロウソクは、非常時の灯りとして便利な気がきますが地震のときはNGです。
余震などで倒れて火災につながります
東日本大震災では、ロウソクの使用による火災が起きて死者も出ています。

ガソリン式発電機(室内使用)

ガソリン式発電機を室内で使用することは絶対にやめましょう。
有毒ガスの一酸化炭素で中毒になり最悪の場合、死亡します。
「ブラックアウト」が起きた胆振東部地震では
停電時に室内で発電機を使っていて中毒死したケースが2件確認されています。

照明に関していえば、停電は命にかかわる問題ではありません。
夜間になんとしても灯りを確保しようとして、
火災を起こしたり、中毒になったりしては元も子もありません。
やるべきことは明るい日中にやって暗くなったら寝る。
自然災害の前では、ときに自然の摂理に従うのが吉かもしれません。

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