サラリーマンたちが一斉に動き出す朝の通勤時間帯。
そこに首都直下地震の激しい揺れが襲ったら…。
いったい何が起きるのでしょうか。
電車脱線による死傷者は“ゼロ”?
東京都の被害想定では、首都直下地震による鉄道の被害は「中小規模」にとどまり、
鉄橋が落ちたり、高架が倒壊したり、トンネルが崩れたりといった
大規模な被害は起きないとされてます。
そして、最大6100人と想定される死者の中に鉄道の脱線等による死者はありません。
数百万人が利用する東京の鉄道網で死傷者は発生しないということでしょうか?

答えは「否」です。
では、なぜ鉄道利用中の死傷者が被害想定に含まれていないのか…。
それは「よくわかんない」からです。
地震の人的被害の想定は、過去の地震から被害率を計算して、
想定する地域の人口などを加味して導き出す手法がとられます。
過去に大都市が通勤時間のピークに大地震に襲われたことはありません。
そのため、通勤ラッシュの首都直下地震は未知の世界なのです。
死者1000人以上!?通勤ラッシュのリスク
通勤ラッシュを襲う首都直下地震が未知の世界とはいえ、
満員電車や人があふれるホームで何が起きるかはある程度想像できます。
実は、行政以外では首都直下地震の鉄道利用者の人的被害を想定した研究も存在します。
少し古いですが、2008年に発表された論文によると
通勤ラッシュのピーク、午前8時ごろには約120万人が電車に乗っていて、
首都直下地震が起きれば電車の脱線で最大1000人程度が死亡すると推計しています。
通勤ラッシュのリスクは電車の脱線だけではありません。
この動画は、2018年に大阪府北部で起きた地震の際の大阪モノレールの駅の映像です。
突然の激しい揺れでホームのお客さんがしゃがむまもなく転倒していることがわかります。
この時の揺れは最大で震度6弱、ホームドアが設置されていたため、
ホームから下に転落した人はいませんでした。
人で埋め尽くされた東京の駅のホームが震度6強の揺れに襲われたら…。
ホームから線路に転落する人は10人や20人では済まないでしょう。
そして、そこに電車が進入してきたら…。
東京都の現在の被害想定では、火災による死者の想定が最大約2500人です。
素人考えでもそれに匹敵するかもしれない鉄道利用者の死傷者ですが、
「具体的な数値が出せない」という理由で対策は特に考えられていません。
通勤ラッシュの首都直下地震には自己防衛で備えるしかないのが現状です。
通勤ラッシュのリスクにどう備える?
通勤ラッシュの震災対策の最大の難点はハード面の対策が自分でとれないということです。
自宅であれば、建物を耐震化したり、家具を固定して転倒を防止したりできます。
しかし、鉄道は脱線防止やホームからの転落防止の対策を個人で行うことはできません。
リスクを避ける一番の方法は、通勤ラッシュの時間帯に電車に乗らないことですが、
サラリーマンや学生ならそれは無理でしょう。
東京で暮らすということは、そういったリスクを覚悟して受け入れるということです。
運を天にまかせるしかない通勤ラッシュですが、
少しでも生存率を上げるために日ごろからできることはあります。
乗る車両は…
脱線を考えた場合、衝突のリスクが高いのは先頭よりの車両です。
また、後方からの追突も考慮すれば、真ん中よりの車両に乗ることでリスクを下げられます。
ただ、地下鉄車両の場合は、非常口が車両の側面ではなく
先頭と最後尾の車両前面に設けられています。
火災などでの脱出を考えれば、地下鉄の場合は後方よりの車両の方がいいかもしれません。
車内では…
電車内ではつり革や手すりを常にしっかり握っていることも大切です。
そして、一般的には地震を感じたら姿勢を低くすることが必要ですが、
密集した電車内でしゃがんだりすると揺れで転倒した人たちの下敷きになる可能性があります。
電車内では、つり革などにつかまって足を踏ん張り、立っている方がいいと思います。

ホームでは…
駅のホームでは、端を歩いたり、先頭付近で電車待ちをしないことです。
映像にもあったように激しい揺れでホームから転落する可能性が高まります。
もちろん、後方で電車待ちをすると座れる可能性は低くなりますが、
どちらをとるかはあなた次第です。



コメント
稲宮健一は直下地震の際に通勤・通学の電車脱線すると、尼崎事故クラスの脱線事故が発生する恐れがあります。稲宮健一はこれを防止する対策を学会の提案してますが、鉄道の専門は鉄道の専門家以外の意見に耳を傾ける意志がありません。
私の案は検索で見ることができます。尼崎事故のようなことを繰り返さないため、応援をお願いいたしあます。
kinamiya38@chime.ocn.ne.jp