さあ、防災をはじめよう。でも何からはじめれば…?
実は、その時点で防災の8割は終わっているのです。
もちろん、8割というのは感覚的なものですけれど、どういうことなんでしょう?
いちばん時間を過ごす場所
長い人生の中でもっとも時間を過ごす場所、大半の人とってそれは自宅です。総務省の調査(2020年12月実施)によると平均的な在宅時間は、コロナ禍前でも平日で約14時間、休日は約17時間。単純計算で人生の6割は自宅で過ごしていることになります。ですから、災害に遭う可能性は自宅にいるときがいちばん高いといえます。災害が発生したときに自宅がどれだけ安全なのか、それが防災上もっとも重要なのです。つまり、どんな場所に住んでいるか、どんな家に住んでいるかであなたの防災はすでにほとんど終わっているといえるのです。
自宅が防災の出発点
とはいえ、住む場所や家をそんなに頻繁に変えることはできません。だったら防災なんてやっても意味なんじゃんと思うかもしれませんが、そうではありません。どんなに立派な防災グッズを揃えても地震で自宅が倒壊してしまっては、元も子もありません。自宅が無事で在宅避難をするのか、避難所にいかなければいけないのかによっても必要な備えは変わってきます。自宅のリスクを知ることが、あなたにあった防災戦略を立てる上での第一歩になるのです。
自宅の災害リスクを知るのに便利なのがハザードマップです。ハザードマップの整備はかなり進んでいて多くの自治体で津波・土砂災害・浸水・高潮などのマップが公表されています。自治体が住民に配布したり、ホームページで公表したりしていますが、複数の災害のマップをひとつひとつチェックするのは少し手間もかかります。そこでご紹介するのが「重ねるハザードマップ」です。国土交通省が運営しているサイトで、自宅の住所を入力すれば、浸水や土砂災害など複数のマップの情報を一度にみることができます。
重ねるハザードマップ http://disaportal.gsi.go.jp/index.html
住まい選びに防災の視点を
一方で、進学や就職、結婚などで住まいが変わる人もいます。新しい住まい選びでは、予算や利便性、間取りなどが重視されるでしょう。でも、そこに「防災」という視点を加えれば、そのあとの防災対策がぐっと楽になります。ハザードマップを見て、災害のリスクが高い場所を避けることが第一ですが、災害大国日本でリスクがほとんどない場所を探すのは困難なのも現実です。そこで、防災の視点から住まい選びをする3つのポイントをご紹介します。
- 津波や洪水で浸水するリスクがある場所では3階以上に住む
- 築40年以内の建物に住む
- 土砂災害警戒区域の中には住まない
解説
2階でも浸水リスクはある程度避けることはできますが、3階以上に住めば津波や洪水で浸水するリスクを大幅に軽減することができます。また、建物の耐震基準は昭和56年(2022年で42年前)に大きく強化されました。築40年以内であれば、震度6強以上の地震でも建物が倒壊して生き埋めになってしまう可能性は小さくなります。土砂災害の多くは土砂災害警戒区域の中で発生しています。土砂災害から身を守るには避難するしかありません。大雨が頻発している昨今、土砂災害警戒区域の中に住んでいると年に何度も避難しなければいけなくなるかもしれません。警戒区域の外に住むことが一番の防災になります。



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